プレアデス手芸部員が何か書くよ

基本的には、ツイッターに自分が上げたネタのまとめ(http://twitter.com/cs_ker)。中の人は『放課後のプレアデス』推しだが、これ関連の記事は稀。ちなみに、「プレアデス手芸部」とは、アニメ『放課後のプレアデス』をモチーフにして、編み物や刺繍等のハンドメイドでなんやかんや作ろうって活動です。twitterでの検索タグは、 #プレアデス手芸部 よりどうぞ。

文化庁メディア芸術祭受賞アニメを語る


歴代の受賞作品の中から10作品をピックアップ。
あらすじと補足や感想を併記。

 

千年女優
かつて銀幕の大女優であった千代子は、突然の引退から30年越しにインタビューに応じる。想い人である鍵の君、映画に纏わる艱難辛苦、老いていく自分…それらを語るうちに、現実と映画の世界が混ざり合っていく。
今敏監督作、第5回にて『千と千尋の神隠し』と同時に大賞を受賞。劇中劇は、戦争、時代劇、SFとバラエティに富み画面が目まぐるしく変わる。また3名の声優さんがリレーして、少女から老年に至る千代子を演じた。


BLOOD THE LAST VAMPIRE
ベトナム戦争時の横田米軍基地を舞台に、セーラー服の少女が、翼手と呼ばれるヴァンパイアを日本刀で切り倒して行くアクションムービー。
第4回大賞受賞作、Production I.G制作。I.G内で開かれていた、押井塾と呼ばれるアニメの企画勉強会から生まれた作品。内容は「B級ホラーアクション」と言えば大体説明できるが、それを本気のアニメーションで表現した。後にBlood+がTV放送された。


つみきのいえ
水没した街で、積木のように家を建増しして暮らす老人がいた。ある日、老人は水底にお気に入りのパイプを落としてしまう。潜って取りに行く中、亡くなった妻、巣立った子供達の思い出を回想していく。
第12回大賞。アカデミー賞受賞で大々的に報道され大きな話題となったが、受賞はアヌシーやメディア芸術祭が先。鉛筆で描かれた柔らかいタッチが特徴で、まさに動くアニメーション絵本。多分、本当に歳を重ねてから観ると、また違った感想を抱ける作品だと思う。


かみちゅ!
中学生の女の子ゆりえは、ある朝突然神様になっちゃった。台風を呼んだり、貧乏神と仲良くしたり、こたつで一日中ゴロゴロしたりしながら、ゆりえは持ち前の優しさと純真さ(?)でみんなのお願いを叶えていく。
第9回優秀賞他、日本のメディア芸術100選にも選出された。『R.O.D』を制作したメインスタッフが再集結。80年代の広島県尾道を舞台に、全編通してゆる〜く物語が進行していく。国家権力を敵に回したり、街がシャッター街になったりもするが、家族で安心して観られるアニメ。


攻殻機動隊SAC 2話 暴走の証明 TESTATION』
開発中の多脚戦車が突如暴走を始め、市街地へと侵攻する。テロの可能性から、公安9課が捜査と暴走を止めるべく行動を開始し、その原因を突き止めるが…。
第5回優秀賞、I.G制作。劇場版『GHOST IN THE SHELL』とは、パラレルワールド。あらすじだけでは、よくある刑事・アクションモノに思われるかもしれないが、軍事産業の機密情報との駆け引きや、現実でも問題となる医療(劇中では義体化医療)と宗教との問題等、その背景は複雑。同賞では珍しく、シリーズ通してではなく、その中の1話が受賞。本作は単発「a stand alone」と、シリーズ「complex」の2種のシナリオから成るが、受賞は前者。他には『タチコマの家出 映画監督の夢』や『未完成ラブロマンスの真相』が観やすくてお勧め。


東京ゴッドファーザーズ
おっさんとオカマとJKという奇妙なホームレス3人組は、年の瀬にごみ捨て場で赤ん坊を拾ってしまう。聖夜に因み清子と名付けた赤ん坊と共に、3人は親を探す為に東奔西走し、道中数々の奇跡に巡り合う。
第7回優秀賞他、海外でも数々の映画賞を受賞。今敏監督、MAD HOUSE制作。監督の作風としては珍しく、現実と虚構が混ざることなく、ずっと現実を舞台に物語が続く。爺ちゃんがぽっくり逝ってしまったり、親父狩りのシーンもあるが、基本的には笑って観られるエンタメ。

 

もののけ姫
神々が住まう古の日本、アシタカは自分が住む村を守る為にタタリ神を殺め、その代償として死に至る呪いを受ける。呪いを解くため、シシ神が住むという山へと赴くが、そこでは、人と神々とが争いを続けていた。
第1回大賞受賞、ジブリ制作。本作はジブリ最後のセルアニメであり、手描き彩色とデジタル彩色が混在する。第4回大賞受賞作『BLOOD THE LAST VAMPIRE』が、世界初HD24p完全フルデジタル劇場版アニメであり、過渡期にあったことが伺える。


『フミコの告白』
フミコが街を駆け降りる、跳ぶ、翔ぶ、飛ぶ…飛ぶ!? とりあえず観てみよう。

nico.ms


第14回優秀賞受賞、当時のアニメ専門学校在学の学生による自主制作作品。また制作者は、下記作品で翌年新人賞も受賞している。

nico.ms


魔法少女まどか☆マギカ
「何でも一つだけ願いを叶えてあげる」
その代償として、魔法少女達は、魔女と呼ばれる異形の化物との戦いに身を投じていく。そして、やがて奇跡の本当の対価が明らかになる。
第15回大賞受賞、SHAFT制作。TVシリーズの大賞受賞は、前年度の『四畳半神話大系』に次いで2作目、完全オリジナルとしては初となる。不思議の国のアリスファウスト等が演出のモチーフとなっており、また、さやか関連のエピソードではディズニー映画『ファンタジア』の影響が伺える。


時をかける少女
真琴、千昭、功介の3人は、連日キャッチボールに興じる奇妙な親友関係。ひょんなことから、真琴は過去に戻れる力を手に入れ、好き放題過ごす。しかし、ある出来事をきっかけに、3人のバランスが狂い始め…。
第10回大賞受賞、細田守監督。今でこそ夏の定番アニメだが、公開当初は上映館が非常に少なく、口コミで広まった作品。これは丁度、twitterサービス開始時期に当たる。細田演出は本作でも頻出しており、氏の他作品と見比べてそれを探し、意味を考えるのも面白いかもしれない。

 

以上、10作品。まだ手元にあって紹介してないものもあるが、キリが無いのでこの辺で。内容もそうだが、制作背景が多様であったり、必ずしもメディア推しの作品が選ばれているわけではないことが伺える。逆に、メディアに広まっていない面もあり、せっかく毎年発表されているにも関わらず、良い作品が沢山埋もれてしまっている。