六連星手芸部員が何か書くよ

基本的には、ツイッターに自分が上げたネタのまとめ、アニメや漫画の感想、考察、レビュー、再現料理など。 本音を言えばあみぐるまーです。制作したヒトガタあみぐるみについて、使用毛糸や何を考えて編んだか等を書いています。

『株式会社カラー10周年記念展』見どころレビュー

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『株式会社カラー10周年記念展』に行って来ました。 11時ギリギリの到着で、13時からの入場整理券に滑り込み。2日目からはどうなるかは分かりませんが時間に余裕を持って行った方が良いと思います。写真撮影はOKですが、接写はNGです。ただ、写真だと凄味がイマイチ伝わらないのでここでは殆ど掲載しません。是非観に行って下さい。

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展示スペースは大きく分けて下記の通りです。

ヱヴァンゲリヲン(序、破、Q、その他雑誌表紙等の原画、設定資料、イメージボード等)

②10周年記念作品『おおきなカブ』(数分の短編作品を常時上映、及び、設定資料や原画) 

③特撮展示(『シン・ゴジラ』雛形、『巨神兵』撮影用スーツ、特撮博物館保存資料)

④アニメーター見本市(カラーが制作に関わった作品をモニターで常時再生、原画や設定資料等)

⑤物販コーナー(会場限定のTシャツやカレンダー、その他、エヴァストアで取り扱われているグッズ)

 

①原画や設定資料は書籍では小さなサイズで収録されているようなモノに関しても、用紙を何枚も貼り合わせて描かれた原画やイメージボードをオリジナルのサイズで見ることが出来ます。写真はQのラストシーン、実際の絵は写真よりも奥行きというか凄味がありましたね。

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安野モヨコさんのエッセイ漫画『監督不行届』の番外編です。今回の10周年記念展の為に描き下ろされた漫画は来場特典の冊子に掲載されている他、会場にも原画が展示されています。肉も魚も食べないおじいさんが自分で食べる野菜を作る為、仲間たちと畑を耕すことになった、というお話です。本気でジーンとくる内容でしたが、超・おじいさんが登場した場面ではかなり笑い声が上がってましたね。この作品を観るだけでも行ってみる価値があるのではないでしょうか? https://twitter.com/virtualboys/status/801432575487029248

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③最大の目玉はやはりゴジラの雛形。しかし、特典冊子の監督インタビューを読むとその他の特撮資料に対する見方が変わるのではないかと思います。ウルトラマンは何も監督の趣味で展示されているわけではなく、特撮というジャンルの今後にとってかなり切羽詰まった状況に立たされているが為の展示なのです。あと、当然のように丁重に扱われている電柱のミニチュア。

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④最新作『機動警察パトレイバー REBOOT』まで、カラーが制作に関わった作品の資料が展示されています。本編映像も常時再生されていますがスピーカー越しによる音声の聞き取りには限度があるので、あくまで、視聴をしながら展示してある原画と比較してみよう、という趣旨なのではないかなと思います。

 ⑤かなりの人集りで、自分は何も買わずに出てしまったので割愛。以前持っていたネルフのマグカップを割ってしまいそれから買い直していないので、そのうちエヴァストアには行きたいと思ってます。 

物販ではないですが、来場特典冊子はかなり中身が濃いです。これだけでも500円じゃ買えないレベルの代物になってます。どのスタッフへのインタビュー記事もアニメ制作の現場についてかなり踏み込んで書かれているので、とても読み応えがありました。個人的な感想ですが、『おおきなカブ』では作品を畑で採れるカブに見立てストーリーが展開されたわけなのですが、自分は、アニメって料理みたいなモノだと思ってます。レシピを書いて(脚本やコンテ)、調理器具を準備して(画材やソフトウェア)、お皿を用意して(背景)、食材を採ってきて(原画)、ソースをかけて(色彩設計)、調味料を振って(効果音)、そして、調理するシェフがいる(監督)…というように。で、特撮資料の保存の話とも関係するんですけど、アニメ業界もそれらの作品を構成するモノに対してもっと価値を付けていくべきだと思うんですね。昔の作品の原画は処分されていたなんて話を聞くと、「そんな!!勿体無いじゃん、売ってくれよ!!」って思うファンの人は多いのではないでしょうか。脚本もコンテも原画もアニメになる前の食材として味わってみたい、自分はそんな風に思ったりするわけです。だから、こういう展示企画も楽しいのではないかな、って。

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最後に、超・おじいさんからの御祝い。

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