六連星手芸部員が何か書くよ

基本的には、ツイッターに自分が上げたネタのまとめ、アニメや漫画の感想、考察、レビュー、再現料理など。 本音を言えばあみぐるまーです。制作したヒトガタあみぐるみについて、使用毛糸や何を考えて編んだか等を書いています。

SFアニメ・漫画を語る・征服

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 http://ker-cs.hatenablog.com/entry/2016/07/01/183657

 

攻殻機動隊(原作)』
公安所属の荒巻は、亡命の取引現場で、少佐と呼ばれる女性による要人暗殺を目撃する。彼女を公安に引き込みたい荒巻だが、再三のスカウトは軽くあしらわれてしまう。一方少佐は、自身の部隊を率いて政府の洗脳施設への突入を決行する。

原作:士郎正宗ヤングマガジン海賊版にて連載されていた。1989年発表にも関わらず、現在に至るまでメディアミックス作品が発表され続けている。そして、その世界観は全く時代遅れになっていない。欄外の解説、コラムの分量が凄まじく、参考文献として医学書までお薦めされる。クールビューティな少佐をイメージすると度肝を抜かれるかも?

 

カミヤドリ』『神宿りのナギ』
カミヤドリと呼ばれる、感染者を異形の怪物へと変質させるウイルスが蔓延する世界。発症者を助ける術はなく、対カミヤドリ部隊「特捜」において、カミヤドリと共生した戦闘のスペシャリスト「右腕」が、元人間に銃を向け彼らを始末していく。

僕だけがいない街』で一躍有名になった、三部けいによるSFアクション作品。月刊少年エースエースアサルトにて連載されていた。物語途中で一時連載が中断していたが、『神宿りのナギ』とタイトルを改め連載再開し完結した。バイオハザードな世界観だが、カミヤドリの描かれ方や劇中の人々の価値観には、ある種の宗教性を思わせる。「コロソウ/殺そう」

 

銃夢
空中都市ザレムの真下に形成されたクズ鉄町で、義体化手術を行い生計を立てるイドは、スクラップの山の中で義体化された少女の上半身を掘り起こす。記憶喪失の彼女に義体を与え、共に生活を始めたイドだったが、彼には医者とは違う裏の顔があった。

原作:木城ゆきと。続編『銃夢LastOrder』を経て、現在は最終章『銃夢火星戦記』が連載されている。かつては集英社ビジネスジャンプで連載されていたが、現在は講談社のイブニングに移籍している。緻密なサイバーパンク描写や、人間の本質とは何かを問うストーリーが魅力的。一方で、グロテスクな描写も多々あり、少なくとも内臓や脳髄が飛び散る描写に耐性の無い人にはお勧めできない。

 

 『Coo 遠い海から来たクー』
南太平洋フィジー諸島へと移住した、海洋生物学者の徹郎と息子の洋介は、嵐の日の翌朝に珊瑚の海の中で見た事も無い生物を発見する。その生態を観察するうち、二人はそれがプレシオサウルスの生き残りではないかと考えるが…。

原作:景山民夫、監督:今沢哲男、脚本:岡本喜八。同名小説の劇場版アニメであり、全編を通して非常に高いクオリティのアニメーションが描かれるが、現在に至るまでDVD、BDでの販売や配信が無く、視聴手段がビデオパッケージや金曜ロードショーの録画のみという、正に隠された名作。冒頭のプレシオサウルスの遺骸が忘れられない…。

 

『ARMS』
高校生活を送る高槻涼の前に、転校生・新宮隼人が現れ、その日常は脆くも崩れ去る。左腕を異形の兵器へと変化させ襲いかかってくる隼人を前にし、自身の右腕も同様の兵器である事を知った涼。やがて、自らの驚愕の出生の秘密が明らかになる。

原作:皆川亮二、原案協力:七月鏡一週刊少年サンデーにて連載され、また、『PROJECT ARMS』というタイトルでアニメ化もされた。物語やキャラクター名のモチーフとして『不思議の国のアリス』が用いられ、正に、主人公達が迷い込んだ世界から日常へと帰還する為に戦う事が、全体を通したテーマにもなっている。

 

 『AIの遺電子』
人工知能を搭載したヒューマノイドが人権を獲得し、社会で人間と共存する近未来。開業医須藤は、非合法な依頼も引き受ける闇医者"モッガディート"という裏の顔を持っていた。様々な理由で彼の元を訪れるヒューマノイド達の喜悲交交を描く。

原作:山田胡瓜。週刊少年チャンピオンにて連載中。作者は元ITmedia記者で、社会人を続けながら四季大賞を受賞。ITmediaでの『バイナリ畑でつかまえて』の連載を経て現在に至る。近未来のヒューマノイドと人間を描く1話完結の短編集であり、ざっくり言えば近未来版ブラックジャック。AIブームの現在、色々と考えさせられる。

 

『ひとりぼっちの地球侵略』
喫茶店を営む祖父と暮らす岬一は、高校に入学した直後に仮面を被った少女に追い回される。悪戯や奇行を繰り返す事で有名な彼女は、一つ上の先輩大鳥希。彼女はかつて、瀕死の岬一に自身の心臓を与え、生かしたと言うのだが…。

原作:小川麻衣子ゲッサンにて連載中。地球を侵略しに宇宙からやってきた希と、彼女に協力する事になった岬一の波乱に満ちた侵略生活を描く。しかし、岬一が希に翻弄されリードされてしまうのは、彼女が宇宙人だからではなく、彼女が一つ上の女の子の先輩だから、という観点を強く主張したい。

 

 『ドラえもん のび太と鉄人兵団
北極から謎の球体型メカを持ち帰ったのび太の元に、巨大なロボットのパーツが次々と転送されてくる。のび太ドラえもんと協力し、鏡面世界でこれらを組み立てるが、起動したロボットは一瞬でビル群を焼き払う兵器だった…。

原作:藤子・F・不二雄大長編ドラえもん第7作目。歴史改変を扱った作品の中では、本作は特に著名なのではないかと思う。大長編ドラえもんにおいては、タイムマシンは大抵何らかの使用制限が課されているが、本作はその禁じ手を敢えてメインに据えた。その結末の是非については議論が分かれるのではないかと思う。

 

『ジーンダイバー』
絶滅した生物の遺伝子を採取する為、過去の地球を再現した仮想現実にダイブした唯は、システムの暴走により、生物が異なる進化を遂げた別の仮想現実に飛ばされる。そこでは齧歯類から進化したプグラシュティクが生物の頂点に立ち、人類の抹殺を目論んでいた。

監督:古川政美。天才てれびくん内で放送されていたバーチャル3部作第2弾。あまりにガチ過ぎるSF考証の為に、当時の視聴者層で内容を把握出来た人は存在しないかもしれない。タイムブースター超カッコ良い。しかし、時間の流れを遅くする事で、空気に粘性が生じて呼吸不可能になる等、やはり設定は詳細に決められている。

 

『ガールズ&パンツァー』
華道や茶道と並び、戦車道が大和撫子のたしなみとされている世界。ある理由により戦車道の道を退き、名門黒森峰から大洗学園艦へと転入してきた西住みほ。彼女は、生徒会の圧力により、再び戦車道の世界で全国優勝を目指す事になる。

監督:水島努。第47回星雲賞メディア部門(劇場版)他、数々の賞を受賞した。本作の戦車戦は、戦車に施された特殊加工や使用する弾丸の規定等により、基本的に人死にが出る事はない。また、スポーツマンシップに則り試合は進められるが、その実態はスポ根ではなく、高度な戦略性や先読みが要求される、チェスのようなボードゲームに近いと思う。

 

以上、10作品。