六連星手芸部員が何か書くよ

基本的には、ツイッターに自分が上げたネタのまとめ、アニメや漫画の感想、考察、レビュー、再現料理など。 本音を言えばあみぐるまーです。制作したヒトガタあみぐるみについて、使用毛糸や何を考えて編んだか等を書いています。

最後のSFアニメ・漫画を語る

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http://ker-cs.hatenablog.com/entry/2017/08/10/075212

 

『パプリカ』
「続きはどうするんだよ!!」
同じ夢に繰り返し魘される乾刑事は、パプリカと呼ばれるセラピストに、夢を共有する機械"DCミニ"を用いたカウンセリングを受けていた。ある日、研究所からDCミニが盗まれ、人々の夢が侵食されて行く…。

原作:井筒康隆、監督:今敏。夢と現実が入り混じる、監督の代表的な手法とも言える作風で、数々の賞を受賞した。師匠こと平沢進の楽曲に合わせたOPから非常に引き込まれる。全体的に作画クオリティは非常に高いが、中でも、パレードシーンの作画カロリーは、素人目にも常軌を逸している。

 

宇宙ショーへようこそ
夏休みの合宿で小学校に泊まり込む事になった夏紀達は、逃げ出した兎を探す中、怪我をした犬のような姿をした宇宙人と出会う。彼女らは介抱の御礼に、月面都市で開かれる宇宙ショーに招待されるが、ある理由で地球に帰れなくなってしまう。

原作:ベサムーチョ、監督:舛成孝二。『かみちゅ』スタッフが集結して制作したオリジナル劇場アニメ。月の重力下では身体能力が上がりヒーローになれるという設定は、『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』を彷彿とさせる。子供にも勧められる内容だが、漫画版はえっちぃらしく現在入手困難。なぜに『バーコードファイター』の作者に依頼したのか…?

 

紅殻のパンドラクレイドル編
パーティ会場で知り合った老紳士にお茶会に誘われた福音とクラリオン。電脳空間テラリウムの中で、数年振りに味わった甘さに福音が感嘆する中、二人は話題に登った彼の愛娘を紹介される。しかし、案内された先で二人が出会ったのは、生命維持装置に繋がれた脳殻だった…。

原作:士郎正宗、漫画:六道紳士(現在は春夏秋冬鈴が作画担当)。以前百合(ガイノイド萌え)作品として紹介した攻殻機動隊外伝。全身義体故に甘いという感覚すら得られない福音、生命の定義とは何か、意思を発しない残された脳殻だけで彼女は生きていると言えるのか等、物語の根幹に関わる一編。

 

PSYCHO-PASS
シビュラシステムにより国家が監視され、人々の心理状態がPSYCHO-PASSとして判定される近未来。中でも犯罪係数が一定値を超えた場合、その人物は潜在犯と看做され、公安局刑事課の刑事達に狩られる立場となっていた。

総監督は劇場版『踊る大捜査線』でお馴染みの本広克行、監督は『BLOOD+』第3クールOPを手掛けた塩谷直義。本作2クールOPにその片鱗が伺える。本作は近未来を描くSF作品でありながら、往年の刑事ドラマの雰囲気を併せ持つ。とっつぁんこと征陸刑事のモデルは、踊るシリーズの和久さんだろう。

 

 『ゼーガペイン
廃部寸前に追い込まれた水泳部を立て直すため、日々、部員勧誘に余念の無いキョウ。彼は、転校生シズノ先輩にPRビデオの出演を依頼し、これを了承されるが、同時に荒廃したゲームの世界へと誘われる。彼は、シズノと共にアルティールを操り、次々と任務をこなしていくが…。

監督:下田正美サンライズ制作のオリジナルロボットアニメ。最初の数話は、同じ様な展開を繰り返しながら、伏線を小出しにしていく非常にスロースタートな構成であり、4話で躓く人も多いかもしれない。巷では、「ゼーガは6話まで観て」と言われているらしいが、個人的には7話を観て判断して欲しい。

 

ソードアートオンラインII 』マザーズロザリオ編
SAOから帰還したキリトやアスナ達が、ALOの世界を謳歌する中、辻デュエルを行う超強豪剣士"絶剣"が現れる。剣を交えたアスナは彼女からギルドに誘われ、1パーティでのフロアボス攻略の助太刀を依頼される。しかし、それには思いも寄らない理由があった。

原作:川原礫、監督:伊藤智彦。VR技術の医療転用、及び、終末期医療での運用を主軸としたSAOシリーズの一編。放送当時、お涙頂戴等と揶揄する感想も見られたが、VR技術の方向性としては、将来的に実現し得る技術であると個人的には思うし、いつか誰かが直面し得る問題だと思う。ただ、ユウキのCVに悠木碧を当てて泣かせるのは卑怯。

 

BLOOD+
一年前以前の記憶を無くしながら、血の繋がらない家族に囲まれ沖縄で幸せに暮らす小夜。ある晩、忘れ物を取りに学校に戻った彼女は、人を喰らう化物に遭遇し、謎のチェロ弾きの青年に助けられる。しかし、彼に血を与えられた事で小夜は豹変してしまう。

監督:藤咲淳一、制作:Production I.G。「セーラー服の少女が異形の化物を刀で斬り殺して行く」という『BLOOD THE LAST VAMPIRE』と同様のコンセプトを持つが、世界観やキャラクターは一新されている。一夜の惨劇であった劇場版とは異なり、本作は長い歴史と群像劇を描いた。

 

planetarian 〜星の人〜
地球全土を巻き込んだ戦争の為、星も月も、太陽すらも見えない程に大気が汚染され荒廃した近未来。プラネタリウムの投影機と共に世界を旅する老人が、身を寄せた集落での少年少女達との出会いをきっかけに、星の思い出を回想する。

原作:key、監督:津田尚克。2004年に発売されたキネティックノベルplanetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜』、その同名webアニメに小説版収録作『星の人』のエピソードを加え、再構成された劇場版。ロボット工学三原則等、プログラムに従った行動にも関わらず、それが心を揺さぶるのは何故なのか…。

 

新世紀エヴァンゲリオン
40億年前の地球。遥か宇宙より白き月が落ち、アダムは使徒を生み出した。しかし、直後に黒き月が落ちた事で使徒たちは眠りに就き、共に飛来したリリスより群体の生命が生み出され、長い年月の後に人類が地球を支配する。そして、時に2015年、両者の生存競争が始まった。

原作:GAINAX、監督:庵野秀明。シナリオや設定には、聖書や心理学が多数引用され、上記設定も劇中では殆ど触れられない等、多くの謎が議論されている。主人公シンジの内面のみを描写した最終話は物議を醸し、その際、現実では何が起きていたのかについては、後の劇場版の公開を待つ事となった。

 

THE END OF EVANGELION
全ての使徒を殲滅したネルフ。しかし、代償として親友をその手に掛けたシンジは、生きる希望を見失ってしまう。多くの犠牲を払った戦いは、人類の勝利かと思われたが、ゼーレに支配された戦略自衛隊によりネルフ本部が強襲される。本当の最後の使徒、リリンとの戦いが始まった。

新世紀エヴァンゲリオン』完結編。テレビシリーズ最終話のシンジの葛藤の裏、実際の人類補完計画がどのようなモノであったかが描かれた。凄惨であったり精神的にキツい場面もあり、視聴には覚悟が必要。その結末と解釈を巡り、やはり様々な議論が交わされた他、アフターSSは星の数ほど存在する。

 

以上、10作品。