六連星手芸部員が何か書くよ

基本的には、ツイッターに自分が上げたネタのまとめ、アニメや漫画の感想、考察、レビュー、再現料理など。 本音を言えばあみぐるまーです。制作したヒトガタあみぐるみについて、使用毛糸や何を考えて編んだか等を書いています。

自主制作アニメを語る

twitterでの紹介に加筆修正したモノ。リンクは下記マイリス。

 

『恋するネズミ』
毎夜、街中のチーズを盗んで回る泥棒ネズミは、ある時忍び込んだチーズ売り場で、美しいチーズに出会い一目惚れ。彼女(?)を食べる事なく、その美しさに見惚れる日々を送るようになるが、彼らの間には賞味期限というタイムリミットが迫っていた。
全編に渡り合成音声による英語音声に日本語字幕。それがかえって自然に聴こえる要因となっている。結構深いラブストーリー…かもしれない。

『Echo~世界に一人の女の子と映写機の話~』
文明が崩壊し、人々がいなくなった世界。ガイノイドの少女と相棒の映写機は、荒廃した世界を旅する途中、人々が遺した大切なモノに巡り会う。思い出に触れた映写機が過去を映す時、込められた想いに触れていく。
切り絵のカートゥーンのようなデザイン。温かみのある色遣いやピアノの劇伴で、設定に反してほっこりする作品。現在3話まで公開されている。

『お願い!モンスター』
ヒロキ君へのラブレターを鞄に入れるか迷う少女は、結局それを机の引き出しに仕舞ってしまう。しかし、突然ラブレターが羽ばたき、勝手に外へ飛び出し彼の所へ一直線。裸足で慌てて駆け出した少女は、何とかラブレターを読まれる前に抑え込むが、ラブレターは突然怪獣に変身してしまう。
怪獣が暴れ回り、街が色々と大変な事になっているが、全編通して可愛いアニメとSEでそれを感じさせない作風。この後一体どうなった!?

『宮子』
女子高生"宮子"は、トイレの鏡越しに目が合った美しい女性に目を奪われ、赤面して目を反らす。それ以降、いく先々でその女性の姿を目撃しては、カメラに収め写真を部屋に貼り付ける日々。やがて憔悴していく宮子、ついには女性が自宅にまで現れる…。
MVとして制作された作品。内容はハッキリ言って心臓に悪いが、楽曲と台詞音声のバランスが商業作品では見られない独特なモノであり、非常に引き込まれる。

『CHILDREN』
薄暗い空に覆われた街に、工場の煙突が立ち並び、犬は毎日列車に撥ねられる。番号で区別された生徒達は口を閉ざし、皆同じゲームの得点を取り、皆同じテストの点数を取り、皆同じ絵を描き、その様子を、教師は笑顔を絶やさず見守っていた…。
これらの描写は設定されたディストピアのファンタジーなのか、あるいは、現代社会の縮図としてのメタファなのか。観た人は色々考えると思う。

『ドルチェグエラ 御菓子戦争』
学校給食をこっそり残して持ち帰り、ごみ捨て場へ捨てる少女。その時、突然地面が抜け、少女はお菓子の世界に迷い込んでしまう。なんでも今は、お菓子を取り合い戦争中。お菓子が無くなった原因は、外から来た異物らしいのだが…?
NHK教育で放送されているような、道徳的内容を扱った寓話のアニメ。ちなみに、登場人物が皆ロリコンだが気にしてはいけない。

『rain town』
「その街はいつからか雨がやまなくなって人々は郊外や高台に移り住んでいった。「rain town」。人々の記憶の底に沈む 忘れられた“雨の街”へ時折、誰かが迷い込むという…。」(動画紹介文より一部原文引用)
ゆったりとしたピアノに乗せて、少女とロボットとの交流を描く。注意深く観ると、劇中ではかなりの年月を描いている事が分かる。

鬼斬娘』
刀を携えた幼い少女が鬼と対峙し、彼の大切なモノを切り落とす。それから時が流れ、再び対峙した両者。激しく斬り結ぶ中、怒り狂った鬼が異形の姿を取るが、ある事を切っ掛けにして、少女は鬼の本質を知る事になり…?
冒頭はflashのような鉛筆作画のアニメ。そこから一転して、後半は全てカラー作画。激しい動きのアクションを魅せる作品。

『春を彩る』
入院した画家のおばあちゃんから、アトリエの鍵と未完成の絵を託された少女は、絵を完成させるため、そのモデルとなった思い出の桜の木を目指す。
ストーリーは、シリアスとコミカルが交互に入り交じった作風。基本はアニメ塗りで描かれているが、時折水彩画のタッチに切り替わる場面が印象的。

DAICON IV オープニングアニメーション』
第22回日本SF大会において、オープニングを飾った作品。制作者達は、言わずと知れた後のガイナックスの創設メンバー。

 

以上、10作品。自主制作アニメは、商業アニメとは異なる独特な演出が魅力的で、色々と観てみると面白いと思います。

障害とは?ハンディとは?右手の無かったおじいちゃんの話

思うところがあって色々書いたので、残しておこうと思います。

自分の祖父は自分が生まれる前から右手が無かったし、祖父が事故の事を子供向けにおちゃらけて話すのを聴いて、子供心に「そういう(手がちょん切れちゃう)事もあるのか。自分もあるかもな」なんて思ったりしてました。後天的に人間どうなるか分からない、というこの考えは、今に至るまで一切変わってません。自分が所属するコミュニティが小さいうちは、世の中のおじいちゃんは、結構な頻度で手がちょん切れてるもんだと割と本気で思ってました。自分にとっての現実は"右手の無いおじいちゃん"だったからです。しかし、保育園、小学校とコミュニティの分母が増えるにつれ「アレ?そうでもないの?」なんて思ったりもしました。ただ、根っこの価値観は変わらなかったし、それで良いと思ってます。
ここで大事な事って、それ以前に、自分は祖父を技術者として見ていた事にあると思ってます。あらゆる工具が家にあって、それを使う所を見てたし、自分もそれを真似ていたし。結果的に自分に色んなスキルが身に付いた事には、祖父の影響はとても大きいです。

差別云々を本気で教育したいなら、そういう後付けの価値観が刷り込まれる前に、子共心が自然と学ぶ他無いんじゃないかと思います。最近は、保育園や学童でもハンディのある子が一緒に通う事も増え、そこで一緒に過ごす子共達は、分け隔て無く他者に接するとも聞きます。ここでいう分け隔て無くという意味は、ハンディがあるから特別視するという事じゃないんです。悪いと思ったら喧嘩もするし、良いと思ったら褒めて真似るし、困ってると思ったら助け合うという、そういう普遍的な事です。障害とかハンディとか、そういう言葉を知ってる事が大事じゃないんです。子供達は"得意"とか"苦手"とか、そういう、誰でも誰にでも使える良い言葉を知ってるんです。

障害とかハンディとか、そういう言葉が悪いという話も有りますが、これは半分正解、半分間違いだと思います。そもそも障害って何?と聞かれた時に、ちゃんと答えられる人ってそんなにいない気もします。ただ、子供達の言葉を借りるのであれば、"ある種の苦手が一定の水準に達している状態"ではないかと思います。この一定の水準とは、それこそちょっとした手作業が苦手、というモノから、生命の危険があるモノまで様々です。この点において、障害があるから、ハンディがあるから、なんて言葉で一括りに出来るものではない、という事が言えるのではないかと思います。では、どうすれば良いのか、子供達が"得意"とか"苦手"とか、そういった言葉を使って、上手い事折り合いを付けてるのを見習うべきだと思います。彼らは、ハンディを抱える友達だから助けるんじゃなくて、困ってるから助けるんだし、障害を抱えた友達だから何か出来た時に褒めるんじゃなくて、素直に感心したから褒めるんです。

CHARAT灰羽連盟アバターず

https://charat.me/avamake.php?con=1

なんだか流行っているようで、上記サイトで灰羽連盟のキャラクターを再現です。

雰囲気重視でそれっぽく作ってみました。

ヒカリが一番原作と差異が無くて、クラモリが一番無理があるかなぁ…?

全てお古だという設定上、キラキラした服だと雰囲気出すのが難しいです。

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新・SFアニメ・漫画を語る

twitter上に投稿したレビューを加筆修正したモノ。

以前のレビューはコチラ↓

ker-cs.hatenablog.com

 

神霊狩/GHOST HOUND』
九州で酒蔵を営む家で暮らす少年"太郎"は、幼少期に姉と共に誘拐され、姉が亡くなったことでPTSDに罹患していた。彼は睡眠時の体外離脱"魂抜け"を体験するようになり、やがて、同様に魂抜けを体験した友人らと共に、過去の事件の真相に向き合っていく。
原案:士郎正宗、制作:Production I.G、監督:中村隆太郎。スタジオ20周年記念作品。心理学、脳科学、哲学、そして、バイオテクノロジー等のSFと、構成する要素は多岐に渡る。しかしその本質は、親世代から確執を継がなかった少年達の成長の物語だろうと思う。

青の6号
人工増大により人類が生活圏を海洋に求めた未来。海洋の安全を保護する超国家組織"青"に所属していた"速水鉄"は、組織を辞め、沈んだ都市のサルベージを営んでいた。だが、海洋学者"ゾーンダイク"のテロに伴い、"青の6号"に復帰する。
原作:小沢さとる、制作:GONZO、監督:前田真宏。世界初のフルデジタル制作OVAとして制作された。原作は1967年発表とかなり古いが、村田蓮爾によりキャラクターが刷新され、また、設定やシナリオも一部オリジナルのモノとなり、作風は全く古さを感じさせない。

『ぼくらのよあけ』
高性能AIを搭載したアンドロイドが一般家庭にも普及した近未来。宇宙に憧れる小学生"ゆうま"は、アンドロイド"ななこ"に反発する日々を送っていた。ある日、彼女に宇宙から来たAIがインストールされ、自身が宇宙へと帰る為の手助けを依頼する。
漫画:今井哲也アフタヌーン連載、全2巻。宇宙開発やAIの普及等の近未来の描写とは対称的に、少年達の冒険が話の主題となり、ノスタルジックな雰囲気を持った作品。学校での人間関係の確執や親子関係等、例え技術が進歩しても、現代と変わらないであろう葛藤も描かれた。

R.O.D-READ OR DIE-』
学校講師を務める"読子"は、神保町でビブリオマニアとして生活する傍ら、大英図書館特工作部所属のエージェントとしても活動していた。彼女は稀覯本の強奪事件を契機に、クローニングにより蘇った過去の偉人達と対峙する。
原作、脚本:倉田英之、監督:舛成孝二。氏の同名小説をOVAとしてアニメ化した作品。後に本作の続編がTVシリーズとして放送された。日本アニメ史上、オーディオコメンタリーを採用した最初期のアニメ作品でもある。主演を務めた歌手・女優の三浦理恵子さんの声が、舌ったらずで非常に役にハマっている。

『C』
幼少期の経験から、安定志向が強く公務員を志す青年"公麿"は、バイトを掛け持ちしながら苦学生としての生活を送っていた。しかし、日本経済の裏社会"金融街"からの送金に手を出した事を切っ掛けに、自身の未来を賭けたマネーゲームに巻き込まれる。
制作:タツノコプロ、監督:中村健治。監督にとって顔馴染みとなったノイタミナで発表された作品。一見すると、能力バトルモノに見える描写であり、この点が批判される事がある。しかし、劇中に登場する経済用語を理解した上で観ると、ゲームの勝敗にまた違った側面が見えてくる。

『サカサマのパテマ』
かつて、重力をエネルギー転換しようとする実験が失敗し、多くの人々や文明が空に落ちて行った世界。空を見上げる事すら禁忌とされる世界で、少年"エイジ"は地下から落ちて来た少女"パテマ"と出会い、世界に隠された真実を知る。
制作:スタジオ六花、監督:吉浦康裕。第17回メディア芸術祭優秀賞受賞作。王道のボーイ・ミーツ・ガール作品。『ペイル・コクーン』や『イヴの時間』等、監督作品はこれまで限られた空間でのやりとりを主としていたが、今作では行動に制限が掛かる中、外へと飛び出して行った。

スカイ・クロラ
現実とよく似ているがどこか違う世界。そこでは、人々が平和を平和として実感出来るよう、ショーとしての戦争が行われていた。パイロットは皆"キルドレ"と呼ばれる子供達。その一人"優一"は、唯一、本物の大人として戦場に現れる"ティーチャ"に挑むが…。
原作:森博嗣、制作:Production I.G、監督:押井守。原作最終巻、及び1巻を元に映像化。青い大空を戦闘機が駆けドッグファイトを繰り広げる、それだけで満足と言っても過言ではない作品。テーマとしては、若者が、大人に負けてもへこたれずに何度も挑む先品、と自分は受け取った。

『楽園追放』
ナノマシンの暴走により地上文明が崩壊し、人類の大半は自らをデータ化し電脳世界"ディーヴァ"で暮らしていた。地上からのハッキングを繰り返す正体不明のクラッカー"フロンティア・セッター"の調査の為、保安局はエージェント"アンジェラ"を派遣。彼女は、地上に暮らす協力者"ディンゴ"と共に、その正体を突き止めるが…?
制作:東映アニメーション、監督:水島精二。全編に渡りフルCGで制作されたオリジナル劇場アニメ。アニメーションはグラフィニカによって制作され、良い意味でCGっぽさを感じさせない作り込みが為されている。公開前は脚本担当が虚淵玄であった為、例によって白か黒かと話題になったが、本作は夢と浪漫のあるSF作品。

AKIRA
荒廃した大都市を舞台に、日々、改造バイクを乗り回し、暴走族と抗争を続ける"金田"と仲間達。その最中、仲間の一人である"鉄男"は、子供のような老人を跳ねてしまう。それをきっかけとして超能力に目覚める。これまでとは打って変わり、高圧的な態度で周囲を圧倒していく鉄男だったが、やがて、その力が暴走する。
原作・監督:大友克洋、制作:東京ムービー新社(現在はトムス・エンタテインメントと合併)。同名コミックを原作者自らが指揮を執りアニメ化。信じられない事に全編に渡り手描きのセルアニメバイクのテールランプも崩壊する建造物も全て手描き。日本アニメ史上のオーパーツと言っても過言ではない。

新世紀エヴァンゲリオン
幼少期に自らを捨てた父"ゲンドウ"に、第三新東京市へと呼び出された"シンジ"は、そこで、巨大な怪物と巨人の戦いを目撃する。父の遣いとして現れた"ミサト"に連れられ、彼が逃げ延びたジオフロント。そこで彼は、地上で目撃した巨人、"汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン"への搭乗を強要される。
原作:ガイナックス、漫画:貞本義行。アニメ放送に先駆けて連載がスタートした漫画版。キャラデザのお貞氏本人が担当した事もあり、全編通して作画が非常に美麗。基本的なあらすじはアニメと同じだが、オリジナル展開により人間関係が掘り下げられ、また結末は大きく異なる。幾度もの長期休載を挟みながら、無事、完結した。

 

以上、10作品。

考察『放課後のプレアデス』最終話

今まで断片的に話してきましたが、放送終了から1年という事で総括として。
総括と言っても、あらすじやキャラクターの魅力等については、多分ここでは何も言いません。かと言ってシナリオの根底にある(と、自分が思っている)モノについてはガンガンネタバレしていくので、真っさらな状態で観たい、という方はブラウザバック推奨。ただ、観てないけど観るきっかけになるかもしれない、という方がいらした場合はどちらが良いかは自分には判断の付かない事です。

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まず、『放課後のプレアデス』のラストについて度々自分が「あの不完全さがあって完璧」と言ってきた事について。これはもちろん投げっぱなしで終わったと言っているわけではないのですが、ただ想像の余地が残された、と言っているわけでもないわけです。それこそ、元の世界ですばるが目覚める場所が"自室ではなくみなとの病室"であったとしても想像の余地は残ると思うんですよ。自分は今までに観てきた作品の中で比較的プロットが近いと思っていた"ある作品"同様、すばるは病室で目覚めるのではないかと考えてました。でも、この作品でそう表現してしまう事を想像した時、果たしてここまで心に残って引きずるような結果になっただろうかと思いました。安易に救いとしなかった差は大きいのではないか、と。あのラストは存外に心を抉ってきたんじゃないか、と。

今の時代、それをバッドエンドと捉え、また、そういった感覚を安易に"つまらない"と形容してしまう傾向があるように思えてならないのですが、もっと、そうした処理しがたい感情、感覚に対して向き合う価値はあるんじゃないかなと思うんですよ。再会まで描かれなかったことに対して、悲しいと感じても良いだろうし、いやいや再会するハズだと前向きに捉えても良いだろうし、その上で、じゃあこの先どうなるのだろう、と想像する余地がある事には価値があるハズです。その余韻に浸る暇も無く次から次へと新しい作品が出てきていて、それを一過性の娯楽として受け流していくのも一つの楽しみ方ではあると思いますが、それは非常に惜しい事だと個人的には思います。

話を戻して、佐伯監督がラストシーンのみなとについて、「(あの場面でみなとが目を開けてしまうのは)優しすぎるかな」と仰っていたことについて上げると、みなとの死の運命って根本的に回避されたわけではないと思うんですよ。そもそも、そういう感覚って誰しもが大なり小なり持ち合わせてるモノなわけです。じゃあ、どうしてみなとの描写が変わったのだろうかと考えた時、それはみなとの内面以外にはないように思います。

死の運命が自分の行き着く先だと信じて疑わなかったみなとが、「それでも」と言ってくれたすばるに対して、想い想われるその関係性に対して、ようやくそこに自分の存在価値を見出した。きっと治るよという慰めでもなく、誰か助けてという懇願でもなく、ただ「それでも」って、それ以上に幸福な事なんて自分は想像付かないんですがどうでしょうか?ラストはもう、この"エゴ"の一点に尽きると、自分はそう思います。補足を挙げるなら、普段自分は、「何でもかんでも『エヴァ』を引き合いに出す人は信用ならない」みたいな事を言ってるので、同じ出典の用語を出すのは気が引けますが、リビドーやデストルドーとも呼ばれる人間のエネルギー、つまり、みなとの感情が生と死のどちらに向かっていたのかという点について、それが今度こそ生に傾いたんだと思うんですよ(佐伯監督はBD-BOXのブックレットにおいてこれをタナトスと表現していたため、この読み解き方は演出に対して正確だったと思います)。これは、幼少期に初めてすばると出会った時に、みなとが獲得しようとして零れ落ちてしまったモノであり、それが長い時間を掛けてようやく結実した、これがあのラストシーンだったと思います。

ここまで書いて、じゃあこの人はラストに納得してるんだろうな、と思われるかもしれませんが全くもってそんな事はないんです。もちろん、最初に書いた通り作品の様式としてはこれで完璧だと思ってます。しかしながら自分は、例え木箱が描かれた絵を渡されたとしても、そこに素敵なヒツジが入っているかどうかはやっぱり開けてみないと分からない、と考えてしまうタイプの人間なんです。木箱を受け取った側があれこれと想像し尽くした後に、やっぱり木箱を描いた人たちに、こんな素敵なヒツジが入っていたんだよと、改めて箱を開けて欲しいなと思っていたりするわけです。(※ヒツジの話は『星の王子さま』より)

 

YouTube版から10年掛かりました

 #放課後のプレアデス アルデバランを探してー新版ー - ker - 六連星手芸部員 -の小説 - pixiv

『Haibane Renmei』and『Wish upon the Pleiades』

She comes over the world.
She feels the world and friends.
She become separated from precious friend.
The subject moves to the story of she and she/he.
She knows the world and despair of her/him heart.
She become emotional support for her/him.
For the last, pile up their relationship carefully earmestly. 

『Haibane Renmei』and『Wish upon the Pleiades』who are the animated cartoon which oneself was impressed by very much think that story structure.

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ヒーローアニメ・漫画を語る

twitter上にアップしたレビューを加筆修正して投稿。

ストレンヂア 無皇刃譚』
統治者を失った戦乱の世。かつての後悔から刀を封じた流浪の剣士"名無し"は、中国から逃れて来た"仔太郎"という少年と出会い、彼の用心棒となる。彼を執拗に追う武闘集団との闘いを通じ、名無しは自らの過去と向き合う。
制作:ボンズ、監督:安藤真裕。歴戦のアニメーターである氏にとって、初の劇場監督作品。長瀬智也主演で話題に…なったかは分からないが、演技そのものは役に非常にマッチしている。シナリオは王道時代劇と言って遜色無いと思われるが、見所は全編通して描き込まれたアクション。

るろうに剣心 追憶編』
幕末の動乱、親をコレラで亡くした少年"心太"は、野盗に襲われた所を飛天御剣流継承者"比古清十郎"に救われ彼の弟子となるが…。数年後の京の都、そこには"人斬り抜刀斎"と呼ばれる暗殺者に変わり果てた少年の姿があった。
原作:和月伸宏、制作:スタジオディーン、監督:古橋一浩。原作の過去編を、独立したOVAとしてアニメ化したもの。TVシリーズとはキャラデザや作画、演出が一線を画し、日本のセルアニメ史上、最高レベルのクオリティを誇る。人斬り時代を描く為、残虐な描写は多々ある。

フリクリ
小学6年生の"ナオ太"は、兄の元カノ"マミ美"に日々誘惑されながら、時にクールに時に生意気に過ごす平凡な少年。しかし、ベスパ乗りの自称宇宙人"ハル子"に額をギターで殴られ、謎のロボットを召喚。地球を揺るがす騒動に巻き込まれる。
制作:ガイナックス、監督:鶴巻和哉。全6話から構成されるOVA作品。SF、アクション、ヒーローアニメのシナリオを持った、ロックバンド『the pillows』の超高品質ミュージックアニメPVと言えば、おそらく、内容の半分くらいは説明出来るのではないだろうか。

ウルトラマンUSA
米国空軍の人気アクロバットチーム"フライング・エンジェルス"は、航空ショーの最中事故に遭うが、それは、ソーキン・モンスターを追って地球にやってきた3人のウルトラ戦士だった。彼らは一心同体となり、地球に襲来するモンスターの脅威と闘う。
制作:ハンナ・バーベラ・プロダクション円谷プロダクション、監督:日下部光雄。日米共同で制作されたウルトラマンのアニメ作品。密かに、シリーズの大ファンである庵野秀明作監補佐として参加している。闘う女性戦士が登場した作品。臆病な怪獣を宇宙に逃がしたエピソードが印象的。

アイアン・ジャイアント
第二次世界大戦後の冷戦時代の米国。メイン州で暮らす少年"ホーガース"は、嵐の後に謎の巨大ロボット"アイアン・ジャイアント"を助け、彼と友情を育む。しかし、捜査官"マンズリー"は、彼をソ連の兵器と考え執拗に追回し…。
配給:ワーナー・ブラザーズ、監督:ブラッド・バード。アニメのアカデミー賞であるアニー賞において賞を総なめにし、非常に高い評価を得た。人物及び背景は手描き、アイアンはCGによって描かれたが、手描きタッチの処理が施され、とても暖かみのある作画となっている。

『ピンポン』
片瀬高校卓球部に所属する幼馴染みのコンビ、"ペコ"と"スマイル"は、雇われ中国人留学生の噂を聞き付け勝負を挑むも、ペコはこれに惨敗。後のインターハイでの挫折から、卓球を辞めるペコだったが、スマイルはヒーローの復活を信じていた。
漫画:松本大洋。実写映画化され、俳優陣の熱演や試合描写で高い評価を得た他、後年、ノイタミナでアニメ化。こちらも原作のタッチを一切崩す事無く、凄まじい作画で迫力ある試合が描かれた。非常に癖のある画に独特の台詞回しはやや取っつきにくいが、それが一番の魅力でもある。

勇者特急マイトガイン 第16話』
街の平和を守るため、日々、悪の組織と戦う"旋風寺舞人"と勇者特急隊の"ガイン"たち。戦いの最中、科学者"ホイ・コウ・ロウ"にガインのデータを盗まれ、コピーである"ブラックガイン"が生み出されてしまうが…。
制作:サンライズ、監督:高松信司勇者シリーズ第4弾となった本作の中でも、第16話『ブラックガイン』は屈指の人気を誇る。敵対する悪の組織に勇者ロボットがコピーされるも、その正義のAIまでコピーしてしまうというギャグ寄りの導入ながら、結末は非常に悲劇的。

鴉-KARAS-
妖怪への畏れを人間が忘れた時代、一部の妖怪達は自らを機械化する事で弱体化を免れ、人間への反旗を企てていた。彼らを纏める"廻向"は、街の守護者である鴉を葬り計画を進めるが、青年"乙羽"が新たな鴉として選ばれ、戦いに赴く。
制作:タツノコプロ、監督:さとうけいいち。スタジオの40周年記念作品として制作された全6話のOVAタツノコマインド全開のダークヒーローモノであり、戦闘シーンはとにかくカッコいいと形容する他無い。一部、残虐な描写も含まれ、乙羽の過去は禁忌と呼ばれるものである。後述する2作品の原型とも言える作品。

TIGER & BUNNY』
NEXTという特殊能力を持ったヒーロー達が、企業をスポンサーに犯罪を取り締まる世界。その様子はTV中継され人気を博していた。落ち目のベテラン"虎徹"は新人"バーナビー"とコンビを組まされ、互いに反発し合いながら共闘していく。
制作:サンライズ、監督:さとうけいいち。同監督作品『鴉-KARAS-』の作風が受け継がれた作品の一つ。製作委員会方式ではなく、劇中設定の通り、スポンサーを募って制作された。それらの企業ロゴは実際にヒーロー達が背負い、また数々のタイアップも実施され人気を博した。

ガッチャマンクラウズ
ガッチャマンが都市伝説として噂される中、新たに選ばれた"はじめ"は破天荒な方法で敵対していた宇宙人とアッサリ和解。一方、AI"総裁X"によって管理されるSNS"ギャラックス"により、ヒーローに頼らない世界を目指す"累"。しかし、その裏では"ベルクカッツェ"が暗躍していた…。
制作:タツノコプロ、監督:中村健治。同演出作品『鴉-KARAS-』の作風が受け継がれた作品の一つ。『TIGER & BUNNY』の姉妹作に当たるとも言える。破天荒なキャラクターを初めとした異色の作風ながら、「ヒーローって何すかね?」という主人公の問い掛けに対し、真正面からそのテーマに向き合った。

以上、10作品。