以前、Twitterに記載した考察から発展させ、加筆修正してまとめたもの。
※『放課後のプレアデス』及び『星の王子さま』のストーリーに関するネタバレを含みます。かなり荒削りな内容ですが、それでもよろしければ。
さて、デザインワークスで言及されている通り、『放課後のプレアデス』10話のみなととエルナトの容姿は、それぞれ、サン=テグジュペリの『星の王子さま』に登場する、王子さまと飛行士がモチーフになっています。『星の王子さま』に登場する王子さまは、故郷の星に咲いた薔薇の花を上手に愛する事が出来ず、様々な星を巡り、最後には地球で砂漠に不時着した飛行士と出会うのですが、『放課後のプレアデス』においては、宇宙を旅していたのは飛行士であるエルナトの方でした。これは、どういう事なのでしょうか?
『星の王子さま』において、王子さまが宇宙を旅していたのは、友だちを探す為でした。王子さまは飛行士と出会う前、一匹のキツネと出会い、互いに絆を結び友だちになるのですが、このくだりこそが、みなととエルナトの出会いに反映されているのではないでしょうか?つまり、デザインのモチーフと劇中の役割は一致していない、というのが自分の考えです。また、エルナトのイメージカラーや、最初にみなとと対面した時の様子等に、どことなくキツネっぽさを感じたというのも理由の一つです。
みなとは自らの運命を変える為、エンジンのカケラに全てをやり直す事を願います。これは、『星の王子さま』において、王子さまが蛇に契約を持ち掛けるシーンを彷彿とさせますが、みなとの願いは叶えられませんでした。これは、『放課後のプレアデス』においては、カケラによって宇宙に帰るのは、飛行士の姿を取ったエルナトの役割だからだと思われます。そして、エルナトはみなとに寄り添い続ける存在ではありませんでした。では、飛行士の役割を担ったのは誰なのでしょうか?
『放課後のプレアデス』における、王子さまにとっての飛行士、その役割を担ったのは"すばる"なのではないかと思います。みなとはすばると一緒に星を見る約束を交わし、彼女と絆を結びます。彼女は自由に空を飛び回る存在でありながら、王子さまが旅する宇宙の話に耳を傾けます。でも、王子さまが宇宙へ還る後押しはせずに、むしろ、自分のいる世界に引き留めました。だから、残酷なんだと思います。
※ここまで書いておきながら、後々になって全然違うことを言っていたりして
『放課後のプレアデス』と『星の王子さま』の関係について、以前、エルナトは飛行士だけど狐の役割もあるんじゃないかと考えてたけど、よく考えるとやっぱりエルナトは不時着して王子様と知り合った飛行士だし、カケラと契約してこの世界から消えようとするみなとが王子様で原作と相違無い #プレアデス
— ker-六連星手芸部- (@cs_ker) 2020年6月18日
そしてすばるが担った役割が狐。王子様と何回も会って絆を結んだのはすばるだから。ただ『星の王子さま』と違うのは「君は突然やって来るね」みたいな事を言うのは本来は王子様じゃなくて狐だし、すばるは狐と違って王子様が蛇と契約して離れ離れになるのを良しとしなかった。 #プレアデス
— ker-六連星手芸部- (@cs_ker) 2020年6月18日
これは多分、王子様が愛していた対象が置き去りにした薔薇の花だったからという事もあると思ってて、すばるは薔薇のような性格はしてないんだけど、ひょっとしたら薔薇の役割も担ってる…かもしれない。『星の王子様』読むと『放課後のプレアデス』の後半の話はよくわかると思う。 #プレアデス
— ker-六連星手芸部- (@cs_ker) 2020年6月18日